1977年の宮ヶ瀬線配線図

 
http://www.fx.sakura.ne.jp/~nk-works/rx-nkr/images/rail-rx-mygs-1977-ver10.71.png
 
色々な過去の資料を作っていますが,そのうち1977年当時の宮ヶ瀬線配線図が出来上がりました(但しプロトタイプ)。
ちょうどこの年は
1)多摩センター〜淵野辺間,田名〜水郷田名間開業 … 新宿〜水郷田名間直通運転開始
2)新宿駅第二次改良工事完成 … 5面4線(有効長110m) → 3面4線(有効長210m)
3)主要駅の有効長210m化完成 … 優等列車の大型車10両運転開始
4)新宿〜方南町複々線化完成(別線方式)
といった節目の年です。
 
さて,この配線図を少し細かくみてみましょう。
1)新宿駅
 既存の新宿駅は通称宮ヶ瀬線新宿駅と呼称され,3面4線の比較的オーソドックスな配線。乗車ホームの幅を広げる為,1番線と8番線が廃止されました。
 平面支障を極力減らす為,最もオーソドックスな配線に比べ,ダブルクロッシングが1つ多いのが特徴。
 新線新宿駅は都営新宿線と相互直通をする以前の暫定的な配線。本来は1面2線だが,現在は10番線のみの暫定形態。
 
2)新宿〜方南町
 別線方式による線増で,本線は既存線の地下に建設,新線は方南通り地下に建設されてます。
 本線にあった弥生・南台の両駅は廃止され,新線に設置されています。両駅とも200m程移転しています。
 
3)方南町駅
 ジャンクションとなる方南町は2面4線で,本線・新線とも急行線・緩行線のどちらにも進入可能で,大概のルートは平面支障なく進入することが出来るようになっています。
 一応,高架駅を想定しています。が,前後は両方とも地下化されます。
 
4)方南町〜若葉町間
 既存線をそのまま流用している。同区間では地下化による複々線化工事が開始されており,仮設備での営業となっている箇所ばかり。
 ホーム有効長は以前は中型車6両までの対応だったが,新宿駅第二次改良工事に合わせ,優等停車駅で210m,各停駅で140m化されている。優等列車の大型車10両・中型車11両運転,各停の中型車7両運転に対応。
※ 永福町の折返し線は入力ミス(ホーム延伸で1976年には無くなってます)
 
5)若葉町〜神保原
 既存線をそのまま流用。地平を走る。
 若葉町には駅からやや離れたところに留置設備がある。検修設備はない。
 
6)神保原駅
 1972年の宮ヶ瀬線ホーム開業時から何も変わっていない。
 外側が本線で,本線は乗降分離されている。
 用地・駅設備とも複々線化を考慮して整備されている。
 
7)神保原淵野辺
 1972年から1977年にかけて3次にわたり開業。
 高坂は将来内側に柚木支線(高坂〜中原間)が敷設される予定。
 淵野辺は現状では横浜線との直交を想定しているが,平行に変わるかも。その場合は島式になる可能性もあり。
 天上には宮ヶ瀬線唯一の検車区・工場がある。
 
8)淵野辺〜田名間
 昭和初期に開業。基本的に在来線をそのまま複線化して使用。
 田名は留置設備がある。用地には相当余裕がある。将来は検車区が設置される予定。
 
9)水郷田名
 1977年に開業。本来は2面3線だが,中線のみの暫定開業。
 高田橋の建設が終了すれば半原まで延伸される予定。
 
 
 配線図作成にあたっては,現実的な選択肢であることを念頭に,理想をちょくちょくと入れています。
 宮ヶ瀬線新宿駅方南町駅で平面支障を極力排除する配線にしてある点や,神保原駅の乗降分離ホームがそれです。
 でも,一部の主要駅を除けば,なんともつまらない配線になってます。私鉄の通勤路線である以上,仕方ないとは言え,なんとなく興がないですね。
 
 
さて,1977年当時は以上。
現在は継続して1988年(方南町〜若葉町間複々線化),1997年(若葉町〜神保原間3線化),2006年(神保原〜高坂間3線化)を製作しています。
出来たら,そのうちココに乗せるつもりです。