B案各ダイヤについて

両線の昼間時と中原本線の夕ラッシュ時に別案を作成しました。
以下,B案として作成した各ダイヤの作成経緯です。
 
・宮ヶ瀬線昼間時ダイヤ
宮ヶ瀬線は東京メトロ豊洲線と,中原本線は都営三田線相互直通運転をしてます。
このうち東京メトロ半蔵門線の押上開業まで20m車10連の路線は東西線を除き昼間時6分サイクルを採用してます。
豊洲線は1期区間として1982年に新宿〜霞ヶ関間が開業,2期区間として1986年に東京まで開業,1990年に豊洲まで全線開業してますが,今のところ,1期開業時は7.5分毎,2期開業時以降6分毎と想定しています。
(ちなみにA案では2002年に5分毎に増発としてますが,B案ではこれに対する疑義から6分毎のままにしてます)
 
これらを踏まえ,宮ヶ瀬線の過去のダイヤを検討しました。
結果は以下のとおり。
 
豊洲線開業以前(1979〜81)は快速6本,各停8本,
1期開業時(霞ヶ関開業)(1982〜85)は7.5分毎ベースで快速8本,各停8本,
2期開業時(東京開業)(1986〜91)は営団が6分毎ながら宮ヶ瀬線は7.5分毎ベースで快速8本,各停8本と現状維持,
柚木支線全通時(中原開業)(1992〜)は輸送量の増加から宮ヶ瀬線内の増発が必要になり,快速10本,各停10本に増発,
 
(この辺はいずれ「ダイヤの推移」で特集する予定)

B案の昼間時は↑の1992年以降のダイヤがそのまま引き継がれているという想定に拠ります。
昨今の関東に見られる速達列車の増加という特徴に当てはまりませんが(1992年から続くダイヤなので当たり前ですが),郊外路線のダイヤのセオリー?や輸送効率的には効果的なダイヤです。要するに,競争の激しい地区(多摩川以東)では競争力があり,競争の少ない地区(多摩川以西)では効率的な(=必要十分な)輸送力を提供するというダイヤになっています。
 
さて,このB案の12分サイクル案ですが,運転本数がやや多いとは言え,宮ヶ瀬線はもともと首都圏でも指折りに輸送量の多い路線ですので,多すぎるわけではありません。しかも緩急比が1:1なので無駄な列車が少ないという特徴もあります。高坂以西で運転本数がやや少ないですが,もともと独占度の高い地区ですし,メインの経路に集中して列車を運転しているので,そんなに不便ではありません。全体のバランスも必要十分なので十分及第点を与えられるダイヤと言えると思います。
つう訳で営団が6分毎なら多分このダイヤかと思います。
営団が6分毎ならですが・・・(ココが最大の問題点)。
 
・中原本線昼間時ダイヤ
三田線は中原本線との直通以前は昼間時6分毎でした。当時(1970年代初頭)の中原本線のダイヤはまだ検討途中ですが,現在のところ,急行2本,快速2本,各停10本の30分サイクルを想定しています。これが20分サイクルなら三田線が最初から6分40秒サイクルを採用する可能性がありますが(A案の根拠はここに拠ります),中原本線が30分毎なら三田線は6分毎の公算がより大きくなります。
どちらが採用されるかはまだ分かりませんが,いずれにしても8両編成の三田線では5分毎は輸送力過剰,7.5分毎は8両化時に一時的に採用される可能性はあるにしても,地下鉄としてはフリークエンシーに欠けることから,いずれ6分40秒毎か6分毎に増発されると思われます。
8両編成化時(1984年予定)には既に東武三田線から撤退しているので,6分40秒毎と6分毎のどちらになるかは中原本線のダイヤに拠る部分が大きいと思われます。
どっちになるかはまだ検討中なのでなんとも言えませんが,仮に6分毎なら,今回のB案(又はこれに近いダイヤ)になると思われます。
なぜ6分毎だとB案なのかは以下のとおり。
 
B案では,緩急比が1:2となっています。30分サイクルにして擬似10分毎・擬似15分毎も考えましたが,スマートなものにはならず(やたらに複雑で運行管理が面倒・利用者にも分かりにくい),無駄な列車が出たり(接続の不便な各停),運転間隔の不ぞろいが著しかったり,運用上の問題があったりでいずれも没になりました。
これが12分毎だと快速が少ないことを除けば,緩急比1:2でスマートな案になるのです(B案)。
 
B案は主要駅で緩急接続があるので無駄な列車が少なくなります。また,もともと近距離利用者の多い路線ですので各停が多いこと自体はさほど間違ってはいません(運転本数のわりに所要時間がかかること=運用本数の増加,や混雑のアンバランスといった問題は避けられませんが・・・)。
但し,現在では多摩丘陵からの利用者の増加により輸送実態に合わなくなっているのも確かで,おまけに各停が長大編成化して輸送力が増強されているのに対し,快速は増結も増発もしてないので,快速は混んでいるのに各停はガラガラという状態になってます。
  
ただ,6分サイクルベースでは他に有力な選択肢がないのも事実です。
また快速の運転頻度がやや少ないことを除けばさほど支障もありません。
宮ヶ瀬線が12分サイクルなら他サイクルに変える必然性が小さいというのもあります。
 
よって三田線が6分毎ならばこの案が採用される可能性は高いと言えます。
 
地下鉄直通路線だと相手の地下鉄の影響力強いなあ。。。
 
・中原本線夕ラッシュ時
単純に輸送力を調整するためにA案に比べ減便しただけです。
優等列車の半数が品川始発なのは,快速は10両編成であり,都営の車両は増結できないからです。
三田線内は8両編成対応のため,10両運転には品川で増結が必要)
要するに都営直通の8両編成の運用が必要で,輸送力的に快速は10両が望ましいため,消去法で8両の各停が三田線直通になってます。
なお,輸送力的には快速を8両で運転してもさほど差し支えありませんが,中原本線では夕ラッシュ時以降の時間帯の優等列車女性専用車両を連結するつもりであり,この点から品川からの増結が必要なこと(三田線内は都営の管轄で,現時点では女性専用車両都交は採用していない)から10両になっています。
逆にいうと女性専用車両が連結されるまでは輸送量の多い18時台を除けば,都営直通は全車優等列車となっているかもしれません。
この辺はまだ検討中です。
 
・中原本線快速停車駅
B案では中原本線の快速の停車駅から駒沢大学を削除しました。
駒沢大学桜新町はともに田園都市線との乗換駅ですが,両駅とも中原本線の駅と田園都市線の駅とが微妙に離れているという設定になってます。
但し桜新町の方が両線の駅の距離が近いのと,駒沢大学は下り方からの近距離利用者が多く,桜新町は上り方からの中距離利用者が多いという特徴があり,これらを考慮して快速の想定利用者である中距離利用者の乗換は桜新町1駅で十分ということになり,駒沢大学を快速通過にしました。
 
なお,これにより快速が速達化,停車駅が主要駅全駅となり,かなり使い勝手の良い種別となりました。おかげで急行がラッシュ時専用種別と化し,快速が中原本線優等のメインの列車となってます。
 
※A案(昼間時三田線6分40秒毎案)でも快速の駒沢大学通過はやるかもしれませんが,そうなると昼間時ダイヤの再検討が必要でしょう。